【子どもの側弯症】経過観察と言われたけどこのまま何もしないで本当に大丈夫?〜今できる最善の対応方法〜

投稿日:2025年10月3日 / 最終更新日:2025年10月14日

学校検診で側弯症の疑い…病院を受診して経過観察…多くの保護者が感じる不安

「病院では“経過観察で大丈夫”と言われたけど、何か出来ることなど対策はないのでしょうか?」

「将来、このまま放っておくと、もっとひどく背骨が曲がってしまうんじゃないか?」

「側弯症と向き合っていくために、正しい知識、情報、対策を教えてほしい・・・」

このような不安や心配ありませんか?

こんにちは。

千葉市で伊集院鍼灸整骨院を開業しております院長の伊集院です。

最新のシュロス法の運動療法資格(シュロスベストプラクティスⓇ)、側弯症ピラティスインストラクター資格を持ち、特にお子さまの側弯症に対するサポートに力を入れています。

このブログ記事では、「学校検診で側弯症の疑いを指摘され病院を受診したが、病院では“経過観察”と言われた」というお悩みに対して、専門家の立場からわかりやすく解説いたします。

この「経過観察」という言葉、実はとても大事なポイントを含んでいます。

私もこれまで多くのお子様とご家族と関わらせていただく中で、「経過観察」と言われた後の過ごし方に悩まれる方をたくさん見てきました。

そういった皆さまの不安を少しでも軽くし、お子さまの成長を前向きに支えるために、私ができるアドバイスをお伝えしていきます。

お子さまの健やかな未来のために、今できる側弯症との向き合い方を一緒に考えていきましょう。

なぜ“経過観察”なのか?病院の判断の根拠

病院では、レントゲンを撮影し、背骨の湾曲角度(コブ角:Cobb angle)を測定します。

・10度未満:正常範囲内。経過観察。

・10〜25度:軽度側弯。通常は経過観察。

・25〜40度:中等度。装具療法の対象。

・40度以上:手術も検討される重度側弯。

多くのお子さんは 10〜20度の軽度で、骨の成長とともに様子を見ましょうという判断になります。

しかし、ここで大事なのは、「軽度=安心」ではないということです。

そして海外ではコブ角20度未満の軽度側弯症の子供たちへ、積極的に運動療法が行われております。

経過観察中に背骨の曲がりが進行してしまう子どもがいる事実

成長期(特に思春期前後)は、身長が急に伸びるタイミングでもあり、

この時期は側弯症が急激に進行しやすい時期となりますので注意が必要です。

側弯症が自然に良くなることは殆どありません。

むしろ、放っておくことで徐々に進行していく可能性を考えなくてはなりません。

進行を早期に察知し、正しく対応することで、将来的な悪化を防ぐことができます。

特に、以下のような場合は進行リスクが高いので注意が必要です:

・身長が急激に伸びている時期

・10歳〜13歳の女子

・家族に側弯症の人がいる

・特に初潮前の女子は要注意

・特に声変わり前の男子は要注意

経過観察中に側弯症の進行を助長しやすい姿勢・習慣とは?

①左右非対称の姿勢を長時間続ける

例えば)

・いつも同じ肩にランドセルやカバンをかけている

・片肘だけついて、身体を傾けて勉強、スマホをしている

・座っているときに片方のお尻だけに体重をかける

・いつも同じ方向に足を流す横座り方をしている

・いつも同じ方向を向いて横になっている

・片脚立ちをよくする

👉 身体の片側だけに負荷がかかると、筋肉のアンバランスが強まり、背骨のカーブの進行に繋がる可能性があります。

②猫背・前かがみ姿勢

例えば)

・イスやソファーにだらっともたれるように座っていることが多い

・勉強中の姿勢が悪く猫背になっている

・背中が丸まり、常に猫背姿勢になっている

・あぐらで座ろことが多く背中が丸まっている

・体育座りで背中が丸まっている

👉 猫背になると背骨の自然なS字カーブが崩れ、側弯の捻れ変位(回旋)を助長しやすくなります。

経過観察中にできる最善策「シュロス法の運動療法」

シュロス法の運動療法(シュロスベストプラクティスⓇ)とは

シュロス法とは側弯症に特化した世界的アプローチ法で、多くの高いエビデンス(科学的根拠)を有する運動療法です。

中でもシュロスベストプラクティス®はシュロス法の最新版で、シンプルな内容で、かつ効果が非常にある運動療法となります。

シュロスベストプラクティスの特徴

・より簡潔で効率的なエクササイズ構成(小児・学齢期でも取り組みやすい)

・家庭でも再現しやすい短時間のプログラム(ご自宅で親御さんと一緒に取り組みやすい)

・姿勢、立ち方、歩き方、座り方、寝方など多角的な日常生活指導

・最も側弯の矯正力の高い装具療法の1つであるゲンシンゲン装具治療とも連携可能

〜経過観察はスタート地点です。子どもたちに今できることを〜

学校健診で「側弯症の疑い」と言われ、病院で「経過観察」と告げられたとき、

何も治療が始まらないことに不安や戸惑いを感じるのは当然のことです。

けれども、「経過観察」とは「何もしなくていい」ではなく、

“大きな治療が必要になる前に気づけた”というチャンスでもあります。

成長期は、背骨も心も大きく変化する時期です。

このタイミングで、正しい姿勢、呼吸、身体の使い方を学ぶことは、将来の健康や自信に大きくつながっていきます。

もし今、「このまま様子を見るだけで本当に大丈夫?」と感じている保護者さまがいらっしゃれば、ぜひ一度、専門家にご相談ください。

シュロスベストプラクティスなどの運動療法を通じて、お子さまが自分の身体に前向きに向き合い、安心して成長できるようサポートしていきます。

私たちは、お子さま一人ひとりの「今」と「これから」に、真摯に向き合い続けます。

どんな小さなことでも、気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

子どもの側弯症について詳しくはこちら

子どもの側弯症治療「シュロス法」

著者プロフィール 伊集院 博

兵庫県神戸市生まれ。千葉県千葉市在住。2007年に千葉市中央区にて伊集院鍼灸整骨院を開業。現在は千葉県で2店舗の鍼灸整骨院の代表を務め、院内にマシンピラティススタジオの併設、保育士在籍の託児所を併設するなど、独自のスタイルで運営している。
著書『ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン』
ミッションは『笑顔の輪が広がる』。一人一人の患者様の笑顔を大切に、そして家族や地域に笑顔の輪が広がる活動を行っております。

主な資格と実績

  • 伊集院鍼灸整骨院グループ代表
  • 柔道整復師(国家資格)
  • 鍼灸師(国家資格)
  • ケアマネージャー
  • シュロスベストプラクティスⓇ
    (側弯症運動療法の資格)
  • 側弯症ピラティスインストラクター
  • BESJ認定ピラティストレーナー
  • BTA認定バレエダンサートレーナー
  • ハワイ大学解剖実習終了
  • 治療家大學技術講師就任
ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン

院長の伊集院が姿勢の問題を抱える女性に向けた著書

「ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン」を出版。

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