エロンゲーションとは?|ピラティスで「軸」を取り戻すという考え方

投稿日:2026年2月23日 / 最終更新日:2026年2月23日

― 姿勢や体型の変化、体の不調は“軸のつぶれ”が原因かもしれません ―

ピラティスを始めると、よく耳にする言葉があります。

それが「エロンゲーション」です。

少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、

意味はとてもシンプルです。

エロンゲーションとは、

身体の軸をつぶさずに、長さを保つこと。

無理に背筋を伸ばすことでも、

胸を張ることでも、

腰を反らせることでもありません。

背骨本来の長さを保ちながら、

自然に立ち、自然に動く感覚。

それがエロンゲーションです。

なぜ私たちの身体の軸はつぶれやすいのか

現代の生活は、身体をつぶす方向に働きやすい環境です。

・長時間のデスクワーク

・スマートフォンを見る姿勢

・家事や育児での前かがみ姿勢

・片足に体重をかける立ち方

気づかないうちに、気づかないうちに身体の軸は圧縮されていきます。

これは意志が弱いからでも、姿勢が悪いからでもありません。

そうなりやすい環境の中で生活しているからです。

軸がつぶれると、身体には何が起きる?

軸がつぶれた状態が続くと、身体にはさまざまな変化が起こります。

・肩が無意識に上がる

・背中が丸まりやすくなる

・呼吸が浅くなる

・腰が詰まり、反りやすくなる

・下腹が前に出やすくなる

肩こりや腰の違和感、疲れやすさなども、

この“つぶれた状態”が土台にあることが少なくありません。

姿勢の問題というよりも、

背骨の長さを保てなくなっている状態ともいえます。

軸がつぶれると、呼吸・体型・年齢感まで変わる

エロンゲーションが失われると、

肩こりや腰の違和感だけではなく、もっと広い変化が起こります。

まず一つは「呼吸」です。

背骨の長さが保てなくなると、

肋骨が広がりにくくなります。

すると呼吸は浅くなり、

無意識に肩が上がりやすくなります。

「疲れやすい」「息が入りにくい」と感じる方の多くは、

実は呼吸の問題というより、

軸がつぶれている状態にあります。

次に「体型」です。

軸がつぶれると、

お腹は前に出やすくなります。

下腹がぽっこりしやすく、

背中も丸まり、腰は反りやすくなります。

筋肉が足りないというよりも、

身体を縦に保てていないことが原因の場合も少なくありません。

そしてもう一つが「年齢感」です。

背中が丸まり、首が前に出て、

全体が少し縮んだ印象になる。

それだけで実年齢よりも老けて見えることがあります。

呼吸・体型・年齢感。

一見バラバラに見えるこれらの変化の背景には、

共通して「軸のつぶれ」があります。

だからこそ、

エロンゲーションは単なる姿勢の話ではなく、

身体全体の土台の話なのです。

エロンゲーションができると起きる変化

では、軸を保てるようになるとどうなるのでしょうか。

特別な力を入れなくても、

・肩が自然に下がる

・背中がすっと伸びる

・呼吸が深くなる

・自然とお腹が凹む

・腰の反りすぎが整う

といった変化が起こります。

ここで大切なのは、

「頑張って正す」のではないということ。

支えが整うことで、

結果として姿勢が変わるのです。

エロンゲーションは“反ること”ではありません

エロンゲーションを勘違いすると、

・胸を強く張る

・腰を大きく反らせる

・力んで背筋を伸ばす

という方向に行きがちです。

しかしそれでは、

別の場所に負担がかかるだけです。

エロンゲーションは、

・背骨の長さを保つ

・余計な力を抜く

・必要なところだけが働く

という、余計な力が抜けて、背骨の長さが保たれている状態です。

エロンゲーションは特別な動きではありません

エロンゲーションは、特別なポーズや特定の種目のことではありません。

本来、人は歩くときも、座るときも、

背骨の長さを保ちながら動いています。

子どもが自然に立っている姿を見ると、

背中がつぶれていないことに気づきます。

それが、本来備わっている能力です。

しかし、現代の生活環境の中で、

その感覚を少しずつ失っていきます。

ピラティスは、

その“失われかけた感覚”を思い出すための方法の一つです。

エロンゲーションは、姿勢を“正す”ことではない

多くの方が「正しい姿勢」を意識しすぎています。

でもエロンゲーションは、

姿勢を作ることではなく、

本来あるはずの支えを取り戻すこと。

作るものではなく、

取り戻すものです。

特別な人だけができるものではありません。

本来、人が持っている能力です。

ただ、今の環境ではそれを使いにくくなっているだけなのです。

まとめ|エロンゲーションはすべての土台

肩こりや腰痛、股関節痛、膝痛、姿勢の崩れなど、

さまざまな不調の背景には、

軸がつぶれている状態が関係していることがあります。

エロンゲーションは、

その土台を整えるための考え方です。

・肩が自然に下がる

・背中が伸びる

・呼吸が深くなる

その変化の先に、

不調の軽減や姿勢の改善があります。

まずは「正す」のではなく、

長さを保つ感覚に気づくこと。

そこから、身体は少しずつ変わり始めます。

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著者プロフィール 伊集院 博

兵庫県神戸市生まれ。千葉県千葉市在住。2007年に千葉市中央区にて伊集院鍼灸整骨院を開業。現在は千葉県で2店舗の鍼灸整骨院の代表を務め、院内にマシンピラティススタジオの併設、保育士在籍の託児所を併設するなど、独自のスタイルで運営している。
著書『ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン』
ミッションは『笑顔の輪が広がる』。一人一人の患者様の笑顔を大切に、そして家族や地域に笑顔の輪が広がる活動を行っております。

主な資格と実績

  • 伊集院鍼灸整骨院グループ代表
  • 柔道整復師(国家資格)
  • 鍼灸師(国家資格)
  • ケアマネージャー
  • シュロスベストプラクティスⓇ
    (側弯症運動療法の資格)
  • 側弯症ピラティスインストラクター
  • BESJ認定ピラティストレーナー
  • BTA認定バレエダンサートレーナー
  • ハワイ大学解剖実習終了
  • 治療家大學技術講師就任
ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン

院長の伊集院が姿勢の問題を抱える女性に向けた著書

「ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン」を出版。

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