私たちの思い
投稿日:2026年1月24日 / 最終更新日:2026年1月24日
― 側弯症と向き合う上で大切にしていること ―
当院では、側弯症に限らず、
すべての患者さんと向き合ううえで大切にしている考え方があります。
それは、
患者さんを囲わないこと。
そして、
自分ができることと、できないことを明確にすることです。
この考え方は、決して特別なものではありません。
しかし側弯症という分野では、とくに重要だと感じています。
患者さんを囲わないという選択
側弯症は、長い時間をかけて経過を見ていく必要があるケースが多く、
不安や迷いを抱えやすい疾患です。
その不安につけ込むような形で、
「ここに通い続けなければ良くならない」
「他の選択肢は意味がない」
そうした言葉が使われてしまう場面も、残念ながら少なくありません。
当院では、そのような考え方を取りません。
身体の状態も、人生の状況も、人それぞれ違います。
必要な選択肢は一つではなく、途中で変わることもあります。
だからこそ私たちは、
患者さん自身が納得して選べることを何より大切にしています。
自分ができることは、責任を持って行う
当院で行う施術や運動療法は、
・解剖学や運動学を基盤とした評価
・エビデンスを重視したアプローチ
・姿勢や動作、生活習慣まで含めたサポート
これらについては、責任を持って丁寧に行います。
分からないことを分かったふりで進めたり、
期待を過剰に持たせるような説明はしません。
「今、何が分かっていて、何が分かっていないのか」
「できることと、できないことは何か」
それを正直に伝えることが、
専門職としての誠実さだと考えています。
自分にできないことは、正直に伝える
一方で、
医師の診断や治療が必要な領域、
当院の役割を超えると判断したケースについては、
無理に抱え込むことはしません。
その場合は、
・医療機関
・他の専門家
・より適切な選択肢
を、正直にお伝えします。
それは決して「突き放す」ことではなく、
患者さんの人生を第一に考えた結果です。
医療と民間療法、そのあいだで感じてきたこと
整骨院や民間療法に理解のある医師の先生方とお話しする中で、
こんな言葉を聞いたことがあります。
「民間療法には、現代医療ではカバーしきれない“隙間”を埋める、
とても素晴らしい役割があると思う。
ただ一方で、患者さんを抱え込みすぎてしまい、
本来は現代医療で改善できるものを見過ごしてしまう怖さもある」
私自身、この言葉に強く共感しました。
民間療法は、決して医療の代わりではありません。
しかし、医療だけでは届きにくい部分を支えられる可能性も、確かにあります。
だからこそ大切なのは、
「何でも自分たちで抱え込まないこと」
「医療で対応すべきものを、きちんと医療につなぐこと」
だと考えています。
当院が患者さんを囲わず、
自分たちにできないことは正直に伝える姿勢を大切にしているのは、
こうした医師との対話や、過去の経験があったからです。
なぜ当院は、エビデンスのある保存療法を選んでいるのか
側弯症は、かつて長い間「原因不明」と言われてきました。
日本では、経過観察か手術か、
限られた選択肢しか示されない時代が続いていました。
しかし実際には、
海外では運動療法や装具療法に関する研究が積み重ねられ、
保存療法の可能性が探られてきた歴史があります。
日本でこうした流れが広がるきっかけとなった背景には、
側弯症のお子様をもつ一人の母親であり、
運動療法を学ぶために専門職の道を選んだ方として、
「手術以外の選択肢を探したい」という思いのもと、
行動し続けてこられた方の存在がありました。
流行や宣伝ではなく、
当事者としての切実な思いから、
時間をかけて学び、調べ、確かめられてきた方法です。
当院がエビデンスを重視した保存療法を大切にしているのは、
その背景にある努力と積み重ねを、
軽く扱ってはいけないと考えているからです。
それでも「万能」ではないという前提
保存療法は、魔法ではありません。
・必ず治る
・必ず真っ直ぐになる
・すべての人に同じ結果が出る
そうしたものではありません。
だからこそ当院では、
医療と対立することなく、
現実的な選択肢の一つとして保存療法を位置づけています。
側弯症に限らず、当院が大切にしている姿勢
この考え方は、側弯症に限ったものではありません。
足部、膝、股関節、腰痛など、
どの分野においても、
・できることを
・できる範囲で
・誠実に行う
この姿勢を大切にしています。
最後に
当院は、
患者さんを囲い込む場所ではなく、
選択肢を一緒に考える場所でありたいと思っています。
どこで、誰と、どのように身体と向き合うか。
その選択を、患者さん自身が納得して決められること。
それが、私たちが最も大切にしていることです。
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著者プロフィール 伊集院 博
兵庫県神戸市生まれ。千葉県千葉市在住。2007年に千葉市中央区にて伊集院鍼灸整骨院を開業。現在は千葉県で2店舗の鍼灸整骨院の代表を務め、院内にマシンピラティススタジオの併設、保育士在籍の託児所を併設するなど、独自のスタイルで運営している。
著書『ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン』
ミッションは『笑顔の輪が広がる』。一人一人の患者様の笑顔を大切に、そして家族や地域に笑顔の輪が広がる活動を行っております。
主な資格と実績
- 伊集院鍼灸整骨院グループ代表
- 柔道整復師(国家資格)
- 鍼灸師(国家資格)
- ケアマネージャー
- シュロスベストプラクティスⓇ
(側弯症運動療法の資格) - 側弯症ピラティスインストラクター
- BESJ認定ピラティストレーナー
- BTA認定バレエダンサートレーナー
- ハワイ大学解剖実習終了
- 治療家大學技術講師就任









