モートン病|足裏の指の付け根の痛みやしびれの原因と改善方法

投稿日:2026年3月4日 / 最終更新日:2026年3月5日

足の指の付け根に痛みが出る。

足裏から足趾にピリピリとしたしびれを感じる。

歩くと前足部に違和感がある。

このような症状がある場合、モートン病の可能性があります。

モートン病は、足の指の付け根に起こる神経の圧迫障害です。

特に第3・第4趾の間に発生しやすく、30〜50代の女性に多いとされています。

近年では立ち仕事や歩行量の多い方にも増えています。

「疲れているだけ」と思って放置してしまうと、慢性化するケースもあるため注意が必要です。

モートン病とは?

モートン病とは、足趾の付け根(中足骨)の間を通る神経が圧迫され、炎症や肥厚を起こす状態を指します。

正式には「モートン神経腫」と呼ばれることもあります。

発生しやすいのは第3・第4趾間ですが、第2・第3趾間に起こることもあります。

主な症状には以下のようなものがあります。

・足指の付け根の痛み

・足裏のしびれ

・ジンジン、ピリピリとした感覚

・靴を脱ぐと症状が軽くなる

・長時間の歩行で悪化する

初期は軽い違和感から始まることが多いですが、進行すると歩行時の強い痛みにつながることもあります。

なぜモートン病は起こるのか

モートン病の原因は単純ではありません。

一般的には「横アーチの低下」が大きな要因とされています。

横アーチの低下(開張足)

足には「縦アーチ」と「横アーチ」という2つの重要なアーチ構造があります。

横アーチが低下すると、足の前方(足指の付け根あたり)が横に広がり、平たく潰れたような状態になります。

これがいわゆる「開張足」です。

足の前方が広がることで、足指の付け根にかかる圧力が分散されにくくなり、特定の部分に負担が集中しやすくなります。

その結果、モートン病が起こりやすい第3・第4趾間の神経が圧迫されやすくなります。

しかし臨床では、横アーチが崩れる前段階として、内側縦アーチ(いわゆる土踏まず)の低下が見られるケースが非常に多いのが特徴です。

内側縦アーチが低下すると足全体の安定性が失われ、その影響が横アーチにも及びやすくなります。

内側縦アーチの低下(扁平足)

足が内側に倒れ込むようになると、内側縦アーチが低下し、土踏まずが落ちてきます。

この状態がいわゆる「扁平足」です。

扁平足になると足全体の安定性が低下し、その影響が横アーチにも及びます。

結果として前足部への負担が増え、特定の部位に圧力が集中しやすくなります。

特に中高年の女性では、筋力低下や靭帯の緩みなどの影響により、扁平足傾向が強い方が多いです。

そのため、横アーチだけを評価していては、本質的な原因を見逃してしまう可能性があります。

女性に多い理由

モートン病が女性に多い背景には、いくつかの要因があります。

・ハイヒールやつま先の細い靴

・長時間の立ち仕事

・妊娠・出産による体重変化

・筋力低下によるアーチ崩れ

ヒールを履くと体重は前足部に集中します。

さらに細い靴は、足指の付け根の間を圧迫し、神経へのストレスを増加させます。

ただし、ヒールだけが原因とは限りません。

前足部に体重が集中している方は要注意

立ち方や歩き方のクセにより、常に足指の付け根へ体重が乗っている方は、モートン病を繰り返しやすい傾向があります。

本来、歩行時の体重移動は、

かかと接地

⇒ 足裏の外側

⇒ 足裏の中央

⇒ 拇趾(親指)方向へ抜ける

という流れが理想的です。

しかしモートン病の方では、体重が拇趾側ではなく、小趾側へ抜けているケースが多く見られます。

この状態では、第3・第4趾間にかかる圧力が増大しやすくなります。

また、鍵指(クロートゥ)やハンマートゥなどの指変形がある場合は、前足部に過度な負担がかかっているサインのひとつと考えられます。

靴が合っていないケース

ヒールや細い靴が負担になることはよく知られています。

しかし実際には「幅が広すぎる靴」も問題になることがあります。

外反母趾の方などは楽さを優先して幅広の靴を選びがちですが、靴の中で足が動くとアーチは安定しません。

足が靴の中で滑ることで横アーチが崩れ、足趾の変形や神経圧迫を助長することもあります。

重要なのは、

・きつすぎない

・ゆるすぎない

・足にフィットしている

というバランスです。

モートン病は自然に治る?

軽度であれば自然に炎症が落ち着くこともあります。

しかし、荷重バランスが変わらなければ再発するケースも少なくありません。

痛みが消えた=治った、とは限らないのです。

再発しやすい人の特徴

モートン病は一度症状が落ち着いても、足の状態や使い方が変わらなければ再発しやすい傾向があります。

以下のような特徴がある方は注意が必要です。

・扁平足(内側縦アーチの低下)が改善されていない

・開張足(横アーチの低下)が残っている

・外反母趾があり、歩行時の体重移動が乱れている

・前足部に体重が集中している(クロートゥやハンマートゥ)

・足裏の筋力(内在筋)が弱い

・足に合わない靴を履いている

・痛みが引いた時点でケアをやめてしまう

モートン病は単なる炎症ではなく、足の構造や体重のかかり方、日常の使い方が大きく関係しています。

そのため、痛みだけを抑える対処ではなく、足全体のバランスを整えることが再発予防につながります。

当院での評価とアプローチ

当院では、痛みのある部位だけでなく、足全体の構造・立位姿勢・歩行動作まで総合的に評価します。

具体的には、

・内側縦アーチと横アーチの状態

・荷重バランス

・歩行パターン

・足趾の使い方

などを確認し、負担が集中している原因を探ります。

横アーチへのテーピングは、一時的な負担軽減に有効な場合があります。

また、内側縦アーチの安定には、足の形状や荷重バランスに合わせたインソールが有効なケースもあります。

さらに、

・足裏の内在筋のセルフエクササイズ指導

・マシンピラティスによる足裏・足趾機能の改善

などを組み合わせ、足の機能そのものを高めることで再発予防を目指します。

慢性化したケースでは、炎症部位に対して体外衝撃波が有効な場合もあります(適応には個人差があります)。

足部だけでなく、股関節や体幹の安定性も含めて評価し、全身のバランスを整えていきます。

まとめ

モートン病は単なる足裏の炎症ではありません。

横アーチの低下、内側縦アーチの崩れ、荷重バランス、歩き方、靴の問題などが複合的に関与しています。

足指の付け根が痛い、足裏がしびれると感じたら、早めの評価が大切です。

痛みを繰り返さないためには、炎症を抑えるだけでなく、足の構造と使い方を整えることが重要です。

気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

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著者プロフィール 伊集院 博

兵庫県神戸市生まれ。千葉県千葉市在住。2007年に千葉市中央区にて伊集院鍼灸整骨院を開業。現在は千葉県で2店舗の鍼灸整骨院の代表を務め、院内にマシンピラティススタジオの併設、保育士在籍の託児所を併設するなど、独自のスタイルで運営している。
著書『ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン』
ミッションは『笑顔の輪が広がる』。一人一人の患者様の笑顔を大切に、そして家族や地域に笑顔の輪が広がる活動を行っております。

主な資格と実績

  • 伊集院鍼灸整骨院グループ代表
  • 柔道整復師(国家資格)
  • 鍼灸師(国家資格)
  • ケアマネージャー
  • シュロスベストプラクティスⓇ
    (側弯症運動療法の資格)
  • 側弯症ピラティスインストラクター
  • BESJ認定ピラティストレーナー
  • BTA認定バレエダンサートレーナー
  • ハワイ大学解剖実習終了
  • 治療家大學技術講師就任
ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン

院長の伊集院が姿勢の問題を抱える女性に向けた著書

「ゴールデンライン 美しい姿勢をつくる44のレッスン」を出版。

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